皆さん、こんにちは。神奈川県横浜市に拠点を置き、ダクトや冷媒配管、保温工事などの空調設備工事を行う株式会社エア・キャリアです。
今回は、2級管工事施工管理技士の資格について紹介します。
2級管工事施工管理技士は、建設業法で定められた国家資格です。国家資格の中では比較的取得しやすい資格であり、冷暖房工事やの換気ダクト工事、上下水道工事など幅広い場面で活躍できることもあり、人気が高まっています。
管工事の施工管理は無資格でも携わることができますが、現場の責任者となるには資格取得が必要です。比較的短い実務経験期間で受験できることもあり、未経験から管工事の施工管理職に就く場合、最初に挑戦することも多い資格です。
2級管工事施工管理技士の受験資格や試験範囲などの概要と、合格を勝ち取るために必要とされる平均的な勉強時間や合格率について解説します。
■受験資格
2級管工事施工管理技士はマークシート方式の「第一次検定」と記述式の「第二次検定」に分かれています。
それぞれの受験資格は下記のように定められています。
・第一次検定の受験資格
その年度中に満17歳以上になる者(令和5年度の場合、平成19年4月1日以前に誕生していること となる)
・第二次検定の受験資格
① 第一次検定の合格者の中で所定の実務経験年数を積むことが必要です。必要となる実務経験年数は、最終学歴や卒業した学部学科によって異なります。指定学科とは、土木工学、都市工学、衛生工学、戦記通信工学、機械工学、建築学に関する学科をさします。
◆指定学科の大学卒業者、専門学校卒業者(高度専門士の場合)・・・1年以上
指定学科以外の場合・・・1年6ヶ月以上
◆指定学科の短期大学卒業者、高等専門学校卒業者、専門学校卒業者(専門士の場合)・・・2年以上
指定学科以外の場合・・・3年以上
◆指定学科の高校卒業者、中等教育学校卒業者、専修学校の専門課程卒業者・・・3年以上
指定学科以外・・・4年6ヶ月以上
◆技能検定合格者(職業能力開発促進法による技能検定のうち1級の「配管」で建築配管作業を選択した場合、又は2級の「配管」に合格した者)・・・4年以上
◆その都の場合・・・8年以上
※実務経験年数は第二次検定の前日までで計算する。
② 第一次検定免除の場合
下記の要件に当てはまる場合は、第一次検定が免除され、第二次検定のみの受験となります。
◆試験改正前の学科試験(現:第一次検定)を合格してから12年以内であり、第二次検定を受験していない、または、前年はじめて第二次検定を受験して今回連続して2回目の受験となる者
◆技術士法による第二次試験のうち、所定の科目を選択し合格した者、かつ、第二次検定の受験資格を有する者。
■試験内容
第一次検定と第二次検定の試験内容について、紹介します。
・第一次検定の試験内容
第一次検定は年に2回(前期6月・後期11月)実施されます。4択問題のマークシート方式で、試験時間は130分間です。
下記の出題内容から、選択問題を含む全52問が出題され、その中の40問を解答します。
・管工事原論
・電気工学
・建築学
・空調衛生(一部選択問題あり)
・設備
・設計図書
・施工管理法(一部選択問題あり)
・法規(一部選択問題あり)
・第二次検定の試験内容
第二次検定は年に1回(11月)実施されます。記述方式で、試験時間は120分間です。
下記の出題内容から全6問出題され、その中の4問を解答します。
・衛生空調の施工要領図
・空調の留意事項
・衛生の留意事項
・バーチャート工程表の作成
・労働安全衛生法
・施工経験談記述(工程管理・安全管理・品質管理のうちから出題され、工事概要や経験内容を記述する)
■合格率は?
それぞれの検定の合格率の平均は下記の通りです。
・第一次検定の合格率
第一次検定に合格すると「施工管理技士補」の資格が付与されます。合格ラインの目安は60点(40問中24問正答)です。
毎年、1万人~1万5千人が受験しており、平成30年~令和4年の平均合格率は、およそ58%です。令和3年度に試験制度が変更されたあとは、出題傾向に変化が見られたため、対策が取りづらかった影響により、およそ50%に下がっています。
・第二次検定の合格率
第二次検定に合格すると「施工管理技士」の資格が付与されます。合格ラインの目安は60点ですが配点については公表されていません。
毎年、1万人~1万5千人が受験しており、平成29年~令和3年の平均合格率は、合格率は、およそ43%です。制度変更による合格率の変化は見られませんでした。
■資格取得に必要な勉強時間と効果的な勉強方法
合格した受験者の試験勉強に取り組み始めた時期と、勉強方法のポイントについて紹介します。
・資格取得に必要な勉強時間
必要な勉強時間の目安としては、一日2時間集中できる状況を継続できるのであれば、独学でも1ヶ月~2か月で取得可能と言われています。しかし、勉強を続ける中では、仕事が忙しすぎて勉強時間のとれない日や疲れすぎて集中できない日、体調がすぐれない日など、うまくいかない日も出てくるものです。実務での経験値や元々知っている知識の量によっても異なりますが、受験申込したタイミングで、勉強を始めるのがおススメと考えられます。
受験申込日から試験日まで前期日程の場合3ヶ月、後期日程の場合4ヶ月、期間があいているので余裕を持ったスケジュールで勉強を進めることが出来るでしょう。
・合格するための勉強のポイント
① 過去問を解いて、出題傾向に慣れる
どの資格試験でも同様ですが、過去問にチャレンジすることは重要です。マークシート方式の選択問題の場合でも、示される選択肢によって難易度は大きく異なります。細かな語句や数値を正確に覚える必要がある試験なのか、それとも、万遍なく幅広い知識の習得が必要とされるのかといった傾向を掴むことができます。また、数年分の過去問を解くと、繰り返し出題される分野がわかり、頻出部分についての出題傾向や間違えやすいポイントについて、特に理解を深めておくことも可能です。
過去問に見慣れておくことで、当日の緊張感を緩和する効果も期待できます。
② 資格取得スクールや通信講座を利用する
普段の仕事をしながら、資格試験に独学でチャレンジすることに不安を感じる場合は、資格取得を支援するスクールや通信教育を利用することがおススメです。それぞれの学校で、これまでの出題傾向を分析し、「資格取得の最短コース」を進むためのテキストや模擬試験などの教材を準備しています。自分のスケジュールに合わせて自由にスケジュールを組めるオンラインコースや、自分一人ではモチベーションの持続が難しい場合にぴったりの通学コースなど受講スタイルを選ぶことができるのも魅力です。
③ 隙間時間も有効活用する
まとまった時間がとりづらい場合でも、移動時間や出勤前の空き時間など隙間時間をうまく利用しましょう。隙間時間だけでも、合計すると一日1時間以上時間が取れると言われています。
④ 満点を目指す必要はない
勉強を進めていくと、できない部分や完全に覚えていない部分が気になってしまうこともあります。合格ラインは6割程度なので、頻繁に出題されている分野以外では、完璧を求めすぎないことも大切です。
■まとめ
2級管工事施工管理技士の資格概要や合格率、勉強方法について紹介しました。管工事に携わる中で第一歩とされることも多い資格です。効率よく合格を目指すための参考としていただければ幸いです。
株式会社エア・キャリアは、神奈川県横浜市を中心に、ダクト工事のプロフェッショナルとして、お客様のニーズに合わせた最適なダクトを提案・施工しています。空調工事や冷媒配管工事など、快適な環境づくりに取り組んでいる会社です。
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管工事施工管理技士の仕事内容については、下記のエア・キャリア日記で紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。
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